陰謀論

友人とコロナの話題になった。

最近読んだ、峰宗太郎先生の本の話をしたいが内容がなかなか上手く説明できない。複雑で、私の理解力が足りなくて、どう説明したらいいのかわからない。もどかしい。

対して友人は、テレビで見た陰謀論について話し始めた。

人口調整をするためにコロナを流行らせている。その証拠として老人の致死率が高い、と。

とんでもない。そんな訳がない。

だが、分かりやすい。簡単だ。そしてインパクトがある。

真実なんてどうだっていい、ただ手に取りやすい話題が流行る。

真実はいつも複雑だ。いくつもの事実が絡み合い、偶然が混ざって出来上がる。

この混沌とした社会に嫌気がさして、分かりやすい答えを求めて、納得したくて仕方がない。そんな人々の望みを叶えるかのように、陰謀論を語り、テレビが取り上げ、広まっていく。

 

そんな簡単な話あるわけない。

もっと複雑で、分からなくて、難しくて、嫌気がさして、諦めたくなる。

それでも困難に立ち向かうのは楽しくないのか?

希望の光は無いかもしれない、それでも唯一の神を崇めるような生き方よりマシじゃないか?

と思う。

地味で地道な道も悪くないよ、と。